このブログで昨年5月に書いた「ロシア語能力検定4級を受けた」に、時々アクセスがある。
受験しようと思っている人が検索エンジンで見つけるみたい。ちなみにこの文章は、独学のロシア語学習の力試しに受験してみたのだけどあまり出来が良くなかった、という段階で書いたものだ。
結果を言うとこの4級は合格だった。簡単だったとは敢えて言わないが、本屋に売ってる初心者向け文法書をザックリ、でも一通りやっていればたぶん大丈夫な水準だったと思う。同じ文法書を、ザックリじゃなくてシッカリやっておけば、たぶん3級も受かるのじゃないのだろうか。
4級は学び始めた人向け、3級がいわゆる「初級」らしい。専門的にロシア語を習っている人は、最低限3級ぐらい合格していないと格好がつかないだろう。ただ、3級の人に会ったことがあるが、ロシア語で会話ができるというレベルではなかった。
今の自分は、この検定を目指して勉強する心境にはない。
通訳者や翻訳者、学者になりたいわけじゃないので、そもそも高水準の語学力なんかいらない。再びサラリーマンに戻ることなく生きるのが理想だから、就活用のアピール材料をつくりたい気持ちもないのだ。
まだブログで詳細を書く時期ではないが、僕は自分なりの目的で、ロシア語しか理解しない人たちとの意思疎通をやれるようになるつもりだ。それが実現するころには、検定○○級合格という称号ではなく、独自の人脈という形で力が証明されることになる。
たまたま当ページを訪れたロシア語能力検定受験者の方々には、試験対策も心構えも書いてなくて申し訳ないのだが、あえてこう聞いてみたい。
「あなたはそのロシア語を使って、何をやりたいですか?」
2011/01/30
2011/01/27
「伊達直人」のロシア語解説を投稿したら
前回のブログ投稿で、「タイガーマスク現象」のロシア語版ミニ解説を載せた。児童養護施設や児童相談所に「伊達直人」からの贈り物が届く、2010年末から続いてる例のアレだ。
当初はTwitterで書く気だったが、1回140字の投稿ではとても書ききれないのでブログ記事にした。
キリル文字ばかり数十行並んでて、実はちゃんと読めるロシア語になってるので「独学でもこんなに書けるの?」と驚いた人がいるかもしれない。もちろん、僕だけで書いたのではない。
電子辞書叩いて間違いだらけの元原稿をつくり、ツイッターで僕をフォローしてくれてるロシア人に頼んで、Googleのファイル共有機能使って添削してもらったのである。
おかげで、記事を読んでくれたロシア人から「よく書けてた」「興味深い話だ」「アニメのPR戦略じゃないの?」など、さまざまな感想をいただいた。
アクセス履歴を見ると、記事公開から2日間でロシアから100人近くが読みに来てくれたようだ。なーんだ少ないじゃんと思われるかもしれないが、つい最近まで日本語だけで、ほとんど更新もしていなかった無名ブログとしては画期的な数である。
それにしても今回はネットの面白さを堪能した。
僕は決してツイッター万歳系、ネット万能論系の人間ではないのだが、会ったこともないロシア人が文章作りに協力してくれて、記事を読んでくれて、反応を返してくれるこの現実は素直に面白い。
英語でタイガーマスク現象のこと書いた人なら何千人といるはず。だがロシア語はそれほど多くないはずだから、読み手にも希少価値は認めてもらえただろう。
書き手としては、読者の反応が見えるのが何より励みになる。新聞記者時代も、思い入れのある独自ネタを書いたあとはネット検索して、見知らぬ人のツイッターやブログで話題になっているのを見て充実感を得ていたものだ。
語学の勉強にもなるから、ロシア語でまた記事をアップしてみようかなあと思い始めている。ただ、なじみの薄いキリル文字が増えすぎると日本人がアクセスしなくなるかもしれないし...ちょっと悩ましい。
当初はTwitterで書く気だったが、1回140字の投稿ではとても書ききれないのでブログ記事にした。
キリル文字ばかり数十行並んでて、実はちゃんと読めるロシア語になってるので「独学でもこんなに書けるの?」と驚いた人がいるかもしれない。もちろん、僕だけで書いたのではない。
電子辞書叩いて間違いだらけの元原稿をつくり、ツイッターで僕をフォローしてくれてるロシア人に頼んで、Googleのファイル共有機能使って添削してもらったのである。
おかげで、記事を読んでくれたロシア人から「よく書けてた」「興味深い話だ」「アニメのPR戦略じゃないの?」など、さまざまな感想をいただいた。
アクセス履歴を見ると、記事公開から2日間でロシアから100人近くが読みに来てくれたようだ。なーんだ少ないじゃんと思われるかもしれないが、つい最近まで日本語だけで、ほとんど更新もしていなかった無名ブログとしては画期的な数である。
それにしても今回はネットの面白さを堪能した。
僕は決してツイッター万歳系、ネット万能論系の人間ではないのだが、会ったこともないロシア人が文章作りに協力してくれて、記事を読んでくれて、反応を返してくれるこの現実は素直に面白い。
英語でタイガーマスク現象のこと書いた人なら何千人といるはず。だがロシア語はそれほど多くないはずだから、読み手にも希少価値は認めてもらえただろう。
書き手としては、読者の反応が見えるのが何より励みになる。新聞記者時代も、思い入れのある独自ネタを書いたあとはネット検索して、見知らぬ人のツイッターやブログで話題になっているのを見て充実感を得ていたものだ。
語学の勉強にもなるから、ロシア語でまた記事をアップしてみようかなあと思い始めている。ただ、なじみの薄いキリル文字が増えすぎると日本人がアクセスしなくなるかもしれないし...ちょっと悩ましい。
2011/01/24
Тигр, Аниме, и Пожертвование(タイガーマスク現象の話)
Знаете ли вы японского профессионального реслера, которого зовут Маска Тигра?
Это герой старого аниме, выпущенного в 1968 году. Что удивительно, в последнее время Маска Тигра появляется в разных местах Японии.
Это произошло 25 декабря 2010 года.
Управление префектуры Гунма получило от анонима в подарок 10 школьных рюкзаков(ранцев). К подарку прилагалось письмо: «Отдайте, пожалуйста, детям».
Отправителем значился «Дате Наото»(伊達直人)-— в аниме это было настоящее имя Маски Тигра.
В аниме герой Дате вырос в детском(сиротском) доме и стал профессиональным реслером. Он всегда заботился о детях и делал пожертвования детскому дому из призовых денег, выигранных им на соревнованиях.
О случившемся в префектуре Гунма сообщили газеты и телевидение.
Через несколько дней управление другой префектуры получило анонимный подарак. Это были рюкзаки и письменные принадлежности. С письмом. Отправитель — «Дате Наото».
После этого подарки от Дате Наото начали появляться почти каждый день в разных местах. Рюкзаки, игрушки, спортивные снаряды, иногда наличные деньги… Это были разные разные люди, но своих имён они не называли. И сейчас это явление всё ещё продолжается.
Например, японским мальчикам, которые смотрели аниме «Маска тигра» в 1969 году, сейчас за 50. И эти пожилые люди, которые узнали из ТВ о подарках от Маски Тигра, вспомнили аниме и начали тоже делать пожертвования, несмотря на экономический кризис.
Я думаю, что японцы хотят совершать хорошие поступки, но хотят делать это неприметно.
Эта история подлинная, которая тронула меня, и она мне очень нравится.
## Маска Тигра(Тайга-Масуку=タイガーマスク) Комикс 1968-1971 , ТВ Аниме 1969-1971
## Аниме «Тайга-Масуку» официальный сайт(по-японски) --> http://www.toei-anim.co.jp/lineup/tv/tigermask/
## Благодарю @keXek @filachan @Baka_Chibihime on Twitter за поддержку. Всё ошибки объясняютсь Йошимура.
2011/01/18
2011/01/08
吹雪と大家さん
財布がない。
気付いたのは、保育所に息子を迎えに行く車の中だった。着ているジャンパーのポケットに入れてたはずなのに、嫌な予感がして手を入れたら空洞だった。
外は激しい吹雪。路面の新雪がタイヤに踏まれて、運転席の下からググッググッと音が響く。ワイパーがフロントガラスの雪を払いのけるが、風に乗った雪がすぐに張り付いて数秒で視界がかすむ。
そうだ、きっとあのとき落としたんだ。
つい1、2分前、マンションの屋外駐車場から車を出すとき、吹雪の中で車に積もった雪を下ろす作業をした。車の上に手を伸ばしたりしてジャンパーが引っ張られるうちに、落としてしまったに違いない。
粉雪が積もった地面では、小さな物を落としても音がしない。それどころか、少し気付かずにいれば上から雪が覆い被さり、たちまち見えなくなってしまう。
財布にはキャッシュカードやらクレジットカードやら、家計にかかわる大事な物がいろいろ入っていた。なくなったら洒落にならない。
焦って駐車場に引き返して、定位置の少し手前で車を停めた。何分か前に車を置いていた場所はもう真っ白。周囲より雪の高さがやや低いだけで、財布など影も形もなかった。雪しかなかった。
車を降り、降り積もっている雪の浅い部分を左右に蹴散らしながらウロウロしてみた。出てくるのは白い雪ばかり。蹴散らした雪が強風に押し返されて自分に吹きかかる。何一つ見つからないまま、夕闇がじわじわと周囲の明るさを奪っていく。
駐車場の奧に男性の人影を見つけた。人影の方もこちらに気づき、近づいてくる。薄暗がりの中、ジャンパーのフードの奧に、マンションの大家さんの顔が見えた。
「財布を落としちゃったみたいなんです」
「ええ、そりゃ大変だなあ。ほんとにここなの?」
「もしかしたら勘違いで、部屋に置き忘れてたり、マンションの廊下に落としてたりするのかもしれないけど」
「見てきた方がいいね」
雪だらけのまま、部屋に戻ってみた。冷たい濡れた靴下で歩き回って財布を捜すが、やはり見あたらない。廊下にも何も落ちていない。
すぐに吹雪の中に戻り、周囲の雪をかきながら車のそばに向かった。
状況は何も変わらず、雪がゴウゴウと降り続けている。どうやら大家さんも駐車場の別の場所を探してくれているらしい。もう一度、自分の車の周辺の雪をかき分けてみる。だが、相変わらず雪しか出てこない。
こういうことかもしれない。
サラサラの雪のため、軟らかくて、落ちた財布がすぐに深く沈んでしまったのかもしれない。もしそうなら発見は難しそうだ。
もしそうなら、春に雪がとけるまで待つしかない。
クレジットカードは紛失を届け出て、とりあえず無効にしておくか。
現金は手の打ちようがないから、そのままか。
しかし、根雪が消え始めるころ、一体どうやって見つければいいのだろうか?
確実に最初に見つけ出さなければ誰に拾われてしまうかわからないし、人ならまだしも、カラスか何かの動物に持って行かれる可能性もある。
突然大きな声が聞こえて、遠くで人影が揺れた。
「あったよ! これじゃない?」
駆け寄るといつもの財布が8割方雪で白くなって、大家さんの手にあった。
「ありがとうございます!」
「よかった。このあたりかき分けてみたら出てきたよ」
そこは、マンション出入り口から駐車場の定位置までの途中地点だった。自分でも一応探したが、見つけられなかったところだ。
大家さんが、今日ほどいい人に見えたことはなかった。後光が差していた。
吹雪の日に野外で落とし物すると大変、という話でした。
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